濾過胞再建術;ニードリング(緑内障術後癒着の解除)山王台病院附属眼科・内科クリニック
強力な眼圧下降効果が期待できるトラベクレクトミー(緑内障手術;線維柱帯切除術)ですが、術後の癒着が進行すると房水の流出路が狭くなってしまい眼圧が再上昇してしまいます。新たに別の手術をする前に試すのがニードリング(濾過胞再建)です。
局所麻酔で特殊なナイフを用いて癒着を剥がしていきます。(初回手術後から1~2ヶ月などの早期の場合はナイフではなく針を用いて、診察室で簡単な処置で終えられます。)
この患者様は10年以上前に複数回の緑内障手術を受けていましたが、癒着が進行し眼圧が25mmHg程度に再上昇したため再建術を施行しました。治療後は眼圧が一桁まで低下しています。
途中で出血をすると視認性が悪く適切な切開ができなくなります。術翌日にも白目が真っ赤になることがないように、止血剤を使用したり、出血に注意して行うのが重要なポイントです。