306症例目(透析腎;ACDK4例)
透析腎はACDK (後天性嚢胞性腎疾患)と呼ばれ、PCDK(多発性嚢胞腎;先天性)と区別されます。
近年、原疾患が糖尿病の透析が増えていますが、腎疾患としては慢性糸球体腎炎や腎硬化症などから透析に移行する場合が多く、原疾患が糖尿病でない透析腎は、エコーでは実質が不明瞭で輪郭がはっきりせず、嚢胞があるから何となく腎臓がそこにあることが分かる程度の見え方となります。
また、基本的には透析に入ると腎臓は萎縮し年々嚢胞が増加していきます。
おそらく、透析の腎臓を見たことがない検者がエコーで嚢胞が少なめの典型的な透析腎を初めて見た時には、腎臓がどこにあるのかわからず悩むのではないかと思われます。