心窩部痛、右下腹部痛にてエコー検査 エコー上は傍大動脈リンパ節腫大と思われます。 通常は傍大動脈リンパ節腫大の場合、原発巣としては精巣腫瘍が多いそうですが、左腎Ca.部分切除後（昨年）ということもあり、腎癌との関係は不明だが、とりあえず過去歴より腎オペ後のフォロー中なのでオペした施設へ紹介ということになりました。

貧血にてエコー検査依頼 胃壁は肥厚を認めず、骨盤腔では子宮が全体的に腫大していて内部エコー不均一です。 タイトルではびまん性と表現しましたが、正式には子宮筋腫の場合びまん性という表現はないと思われます。ただ、一見全体的に見えるのでその様に表現しましたが、おそらく筋層内筋腫と思われます。

最初の検査時は膀胱に蓄尿不十分で不明瞭だったのですが、US上は膀胱内隆起性病変を疑い、飲水後約1時間で再検査をしたのですが、一部壁肥厚を認め膀胱内突出部位が短軸像では類円形で隆起性病変を否定できなかった為、紹介状が出た症例です。 紹介先では、尿検clear、尿細胞診陰性、造影CTにて尿路np.膀胱鏡で腫瘍や発赤なしということで、明らかな異常はないと診断されました。

OMIの既往と収縮期雑音にて検査依頼 心尖部よりの前壁中隔が高輝度で薄く、壁運動がほとんどない（akinetic） また、A弁は石灰化があり開放制限を認めます。

今回は大腸の追い方です

痩せ型で消化管ガスがあまり邪魔にならない被験者の場合、深部までよく見えて正常構造物も一見異常に見えることがあります。

透析腎はACDK （後天性嚢胞性腎疾患）と呼ばれ、PCDK（多発性嚢胞腎；先天性）と区別されます。 近年、原疾患が糖尿病の透析が増えていますが、腎疾患としては慢性糸球体腎炎や腎硬化症などから透析に移行する場合が多く、原疾患が糖尿病でない透析腎は、エコーでは実質が不明瞭で輪郭がはっきりせず、嚢胞があるから何となく腎臓がそこにあることが分かる程度の見え方となります。 また、基本的には透析に入ると腎臓は萎縮し年々嚢胞が増加していきます。 おそらく、透析の腎臓を見たことがない検者がエコーで嚢胞が少なめの典型的な透析腎を初めて見た時には、腎臓がどこにあるのかわからず悩むのではないかと思われます。

10年位前に肺塞栓を起こし、腹部にフィルター留置している患者さんで、最近左足が浮腫むということで検査。 左浅大腿静脈に高輝度エコーを認め、器質化した血栓を疑います。

胆嚢についての第2段の音声ガイドなしです。 主に胆嚢ポリープと胆嚢癌、胆管癌などです。

血尿にて検査。 久しぶりに膀胱癌を見ました。

肝臓は軽度脂肪肝を伴って、一見肝硬変様の形態変化を示しますが、実質に関しては粗雑というより大小様々な低エコー腫瘤が無数にある印象です。 過去に乳癌の手術歴があり、当施設でも3年位前に乳癌再発を認め、計2度の手術を受けたのですが、その時には肝臓には明らかな形態異常を認めませんでした。 今回は、メタを疑いました。

胆嚢についての第2段です。音声ガイド付きです。 主に胆嚢ポリープと胆嚢癌、胆管癌などです。

右季肋部痛にて検査 胆嚢やその周辺では明らかな異常を認めませんが、左季肋部でmassあり。 背臥位では消化管ガスの影響でオリエンテーションがつかず、発生臓器がわかりません。 少なくても、腎臓や膵臓ではなさそうです。 左側臥位にて、腹部食道から胃を追っていくと、穹窿部背側でmassを認めます。消化管腫瘍であれば、pseudokidney signが典型的ですが、この症例はそれと異なり粘膜下にある印象です。

石灰化によるMSです。 左房拡大し、M弁はドーミングを伴い解放制限があります。 planimetry法にて1.18cm2、ドプラ法にてPHTが 179sで、1.23cm2 中等度のMSと思われますが、中等度のMRも伴っています。 その他、ARやTRも伴い、推定肺動脈圧は37.2mmHg このチャンネルでも、リュウマチ熱によるMSは何度か紹介しましたが、最近ではリュウマチ熱によるものはほとんどなくなりつつあるようです。 リウマチ熱以外では、頻度は低いですが、この症例の様に石灰化が原因となります。

一般的に、エコー検査ではプローブを押し付けるように操作することが多く、 例えば膵臓を見る時消化管を押しのけたり、 下肢静脈の時は血栓を探す時に、血管が潰れるかどうかの確認をしたり。 ところが、意外とありがちなのが、腹部エコーで肝表面近くの嚢胞や血管腫など柔らかなものは深吸気すると見えにくくなったり、エグル様なプローブ操作でも、潰れて見えにくくなります。 深吸気では、おそらく横隔膜に押され潰れるのだと思われ、軽く息を吸う程度にしてもらうと良く見えます。 プローブ操作に関しては、力を抜くと元の形に戻ることがよくあります。 今回の場合は、力を抜くと血管腫であることがわかりますが、押し付けると潰れて石灰化の様に見えてしまいます。

胆嚢まとめ①に音声ガイドをつけてみました。 今後、音声ガイドを時々つけてみようと思います。

今回は、胆嚢についてです。 第一回目は主に胆嚢を見るコツと、胆石・胆嚢炎・腺筋腫症などです。

頻脈にて心エコー依頼 プローブを当てた瞬間、でかい、動いていない 一見して、DCMと思われる症例です。 久しぶりにEF10％前後の壁運動なのですが、この日の出勤場所はエコーに心電図電極がついていないクリニックです。 数カ所行っているクリニックの中に2箇所ほど心電図電極がない施設があります。ある程度の壁運動があれば、心電図を頼りにしなくても収縮期と拡張期はわかりますが、10％前後では厳しい。 こんな時は、シネメモリを使いM弁の閉じる瞬間と開く瞬間に合わせて画像を止めてEF測定するしかないのですが、Bモードならまだなんとかなりますが、若干奇異性運動も伴っていたのでMモードは大変苦労します。 Bモードの方でM弁の閉じる時中隔と後壁がどの様に動いているのか、 つまりM弁の閉じている時に画面上で中隔が下がるのか上がるのかを見てMモードの中隔の位置を考えるしかありません。

2ヶ月位前に、膵臓が見えにくい時の描出のやり方を投稿しましたが、今回は消化管ガスの影響で見えにくい深い部位の膵嚢胞の出し方を、・・・・ 膵臓に限らず、ちょっとした呼吸のコントロールや体位変換、それと角度をちょっと変えて圧迫することで、そのままでは見えなかったものが意外とよく見えたりします。 エコー検査の場合、レントゲン（CTを含む）やMRIなどと異なり、検者の技術差により疾患の発見率が大きく左右します。 ある意味、それがエコー検査の醍醐味と言っても過言ではないと思います。

通常、透析治療は一日置きにやりますので、患者さんは頻繁に針を刺すことになりますので感染リスクが高いわけです。 この症例の場合、シャント部が腫れて発熱あり。 人工血管なので、穿刺部位に仮性瘤が形成されその周囲に膿瘍がありました。