再眼内レンズ交換 50代男性 (Tridiff→)PanOptix→Tridiff
2021年5月に他院で両眼の白内障手術を受け、海外輸入多焦点眼内レンズ(Tridiff)を入れてもらいましたが、遠視ズレのため近方が見えにくく、6月に当院で右眼を国内承認多焦点レンズ(PanOptix)に入れ換えを行いました。遠視ズレも改善され、近方30cm視力も1.0まで改善し不自由さはかなり解消されました。しかし、『見えるけれど、なんとなく見えにくい。前のレンズの方がクリアに見えていた。』と感じ、しばらく様子を見ていましたが、その感覚はかわらず、元々のTridiffで度数を変えて入れ換えをして欲しいと希望があり、前回の入れ換えからちょうど1年後に再度の入れ換えを行いました。
手術では、レンズの取り出し自体は難しくありませんでしたが、新たなレンズを入れる際に苦労し時間がかかってしまいました。レンズを入れる水晶体の袋(水晶体嚢)は術後に硬くなってくるので、プレート型のレンズで全体の大きさとしては大きいTridiffは水晶体嚢の中に入りにくく、I C Lの手術で使うフックを使って入れることができました。
複数回のレンズ交換では、手術の侵襲によってレンズの位置(深さ)が変わることがあり、度数計算がズレてしまうこともあるのですが、今回は計算も予定通りで近くも見えるし、前のクリアさも戻ったと喜んでくださいました。
眼内レンズ交換は必ずしも思ったような結果にならないこともあり、それが複数回になると更にリスクが増してしまうと思っていますが、今回はよい結果を得られてよかったです。