A2pulley遠位部でのばね指
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2023-10-11 17:31
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研修医対象.A2pulley 遠位部でのばね指: A2pulley 遠位部でのばね指は比較的稀とされております. またA2 pulley でのばね指はA1 pulleyでのばね指と症状はきわめて似ており, 急性期で症状が強い時期区別することは困難であるとも言われています. 今回は, A1 pulleyでのばね指として手術を行い, A1 pulleyおよびpalmar aponeurosis(以下PAと略す)を切離しても弾発現象が治まらなかった2例を経験し, その対処方法につきお話しします. 症例1. は79歳, 女性で右母指と右中指のばね指手術の既往があり, 左中指のばね指を発症後1年1か月にて左環指のばね指手術と同時に行いました. 術直後には弾発現象は消失するも術後2週ほどで再発し, 徐々に症状が悪化してきたために初回術後5か月に再手術を行いました. 前回の手術で腱鞘切開が不十分だったと判断してA1 pulleyおよびPAを再度十分に切離するも弾発現象は治まらず. (前回切離した腱鞘は連続性を認めるも肥厚は認めず.)A2 pulleyでの弾発現象と判断してA2 pulleyを展開しました. A2 pulley 近位1/2まで切離するも, 弾発現象は治まらず, A2 pulley遠位部での弾発現象と判断してA2pulleyを全切離することにしました.クランク状に切離し腱鞘拡大形成術を行いました. 縫合部は術中MP関節の自動屈曲にて容易に断裂し, 術後1週間はMP関節伸展位にてPIP, DIP関節の自動屈曲運動のみを行い, 術後1週より装具を用いてMP関節の自動可動域訓練を開始しました. 装具装着期間は3か月行い, 術後5か月の最終経過観察時には腱のbowstringingは認めず, 疼痛もなく日常生活に支障なしということでした. 症例2は, 59歳, 女性で1か月程前から突然右環指を屈曲すると伸展が困難となり, 伸展時に激痛を自覚するようになりました. また夜は痛みで目が覚めることがあり, 手術希望で来院された患者様です. 掌側approachにてA1 pulleyを展開しA1 pulleyの肥厚を軽度認め切離しましたが, A1 pulleyとPA 切離後も弾発現象は消失せず. A2 pulleyの近位部より粘膜ベラを挿入して確認するとA2 pulley 遠位部に狭窄があると判断しました. 花香らのA2pulleyの掌側の死腔を避ける目的でA2pulleyを橈側からの側方進入で切離すれば全切離してもbowstringingは避けられると言う報告を参考にして側方進入でA2 pulleyを切離しました。A2 pulley 切離にて弾発現象の消失を確認しました.
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